生物を「つくる」時代へ
将来、こんな広告を見つけるかもしれません。
合成生物、作ります
設計は簡単。好きな容姿と、機能を選んで追加するだけ。
1年間の再合成保証付きで、万が一合成エラーがあった時も安心。
「オーダーメイド生物、作ります。」
設計は簡単。好きな容姿を選び、機能を選ぶだけ。
1年間の再合成保証付きで、万が一合成エラーがあった時も安心。
<選べる3つの機能> ・空気清浄 ・水の浄化 ・7色に点灯
自然界への影響を考慮し、次のような特徴があります。
・特定の餌を一定期間与えないと生きられないようプログラムされています。
付属の餌を与えてください。
・繁殖機能はありません。
・所有者が分かるようゲノム情報に個体識別情報が組み込まれています。
上記は、安全を保証するものではありません。自然界へは放さず、ご家庭でのみお楽しみください。
※上記広告はフィクションです
「人は小さな細胞1つ作れない」はもう古い?
2010年、クレイグ・ベンターが人工合成によるバクテリアの作成に成功しました。
かつては人間の能力の限界を示す言葉として「人間は小さな細胞一つ作れない」と言われましたが、そうとも言えなくなりつつあると言えます。
何がそんなにすごいの?
それまでの生物学の主流は、生物のDNAを解読したり、一部変更を加えたりする手法でしたが、つくる合成生物区は全く異なるアプローチ方法です。一から組み立てることで、生命の不思議に近づくことができると言われています。